【リリース】サステナブルなカツオ・キハダマグロまき網漁業の継続へ 共和水産と明豊漁業がMSC漁業認証の1年次審査を完了〜UMITO Partnersが引き続きMSC認証の維持を支援〜

「ウミとヒトのポジティブな関係をつくる」をパーパスに海のネイチャーポジティブを推進する株式会社UMITO Partners(本社:東京都中央区、代表取締役:村上春二)がコンサルティング支援をする、共和水産株式会社(鳥取県境港市)、明豊漁業株式会社(宮城県塩釜市)の2社は、2025年5月、中西部太平洋で操業するカツオ・キハダマグロのまき網漁業(日本船籍)におけるMSC漁業認証の1年目の年次監査を無事に完了しました。
世界的な需要拡大の一方、過剰漁獲が問題に
刺身やツナ缶詰、鰹節原料をはじめ、日本の食卓に欠かせないカツオ・マグロ類。ステーキやサラダ、サンドイッチなど幅広い調理方法で楽しめることから世界的にも人気の高い水産物です。消費拡大とともにその漁獲量は1970年代から2020年代にかけて約3〜5倍[※1]に増加している一方で、過剰漁獲が国際的な問題となっています。
国際連合ではカツオ・マグロ類の過剰漁獲による海洋環境および海洋資源への影響に警鐘を鳴らしており、持続可能な漁業への転換が求められる中、世界のカツオ・マグロ類のMSC認証水産物の需要・販売および生産は近年飛躍的に伸びています。世界のMSC認証カツオ・マグロ類の総漁獲量は2017年度は100万トン未満でしたが、2022年度には260万トンを超えており[※2]、持続可能な水産物(サステナブル・シーフード)の国際的な需要が急増しています。
日本初、まき網漁業(日本船籍)によるMSC漁業認証の取得
こうした状況下、サステナブルな漁業への転換と日本の国際競争力強化を図るため、UMITO Partnersの認証コンサルティング支援のもと、共和水産と明豊漁業は2社合同で日本船籍では日本初となるカツオ・キハダマグロまき網漁業のMSC漁業認証を2024年2月に取得しました。
年次監査にあたり
MSC漁業認証は取得後も年に1回、第三者審査機関による年次監査が行われ、持続可能な操業が継続されているかが評価されます。今回の監査では、認証取得時に「改善が必要」とされた項目に対し、両社が提出したクライアントアクションプラン(CAP)の進捗状況が確認されました。
共和水産と明豊漁業は対象魚種であるカツオ・キハダマグロの資源管理向上を目的とした管理機関に対する働きかけ、絶滅危惧種を含む混獲種に対する記録・管理対策の実施、漁具による脆弱な生息域への影響の調査など、通常の操業に加えて多岐にわたる改善活動に取り組んできました。
今回の年次審査では、こうした努力が認められ、操業記録・漁獲情報・混獲対応等に関する適正な管理体制が評価され、認証の継続が正式に承認されました。
今後に向けて
今後も、共和水産と明豊漁業は資源の持続性を守りながら、国際的競争力を高めてまいります。UMITO Partnersも、今後も国内漁業をさらにサステナブルな漁業へと転換させていくべく、MSC漁業認証取得に向けたコンサルティング等を通じ、ウミとヒトとの豊かな社会の実現を目指します。
※1 参照:水産庁 水産研究・教育機構 令和5年度 国際漁業資源の現況 03 マグロ類の漁業と資源調査(総説)
https://kokushi.fra.go.jp/R05/R05_03_tunas-R.pdf?utm_source=chatgpt.com
※2 参照:MSC年次報告書 2022年度
https://www.msc.org/docs/default-source/jp-files/annual_report/msc_annual_report_2022_23_jp_web.pdf
共和水産株式会社について
■会社名:共和水産株式会社
■URL : https://kyowa-fishery.co.jp/
■所在地:鳥取県境港市栄町65番地
■代表取締役社長執行役員:橋津 寛
■設立:1947年
■事業内容:まき網漁業、船舶メンテナンス、水産物の販売
明豊漁業株式会社について
■会社名:明豊漁業株式会社
■URL : https://www.meihou-msc.com/
■所在地:宮城県塩竈市新浜町2丁目9番34号
■代表取締役:松永 賢治
■設立:2012年
■事業内容:海外まき網漁業、遠洋かつお一本釣り漁業、水産物の加工販売
UMITO Partners(ウミトパートナーズ) について
「ウミとヒトが豊かな社会の実現」をビジョンに掲げ、海の回復力を高めるべく、持続可能(サステナブル)な漁業・養殖業への転換と海のネイチャーポジティブを推進する海洋コンサルティング事業等を実施。2023年4月には、国内水産業界で初めて社会や環境に配慮した公益性の高い企業に対するアメリカ発の国際的な認証制度「B Corp認証」を取得。
■会社名:株式会社 UMITO Partners
■URL:https://umitopartners.com/
■所在地:東京都中央区日本橋小舟町14-7
■代表取締役:村上春二
■設立:2021年6月1日
■事業内容:
海洋領域におけるシステムチェンジ / 漁業・養殖業の改善・認証支援/ 海洋生態系と生物多様性の保全 / ブルーファイナンス支援 / 気候変動対策支援 / 再生可能エネルギー関連支援 / サステナブルシーフードの企画・流通支援 / 水産・海洋テックの導入と実証支援
■漁業・養殖業コンサルティング支援実績:
MSC漁業認証取得支援:中西部太平洋カツオ・キハダマグロのまき網漁業 / 岡山県瀬戸内市邑久町垂下式カキ漁
ASC認証取得支援:熊本県天草市マダイ漁業(AIPからの移行) / 宮城県女川町ギンザケ漁業(AIPからの移行)
サステナブル漁業プロジェクト: 焼尻UNI-MOBAサステナブル漁業プロジェクト / 北海道苫前町ミズダコ樽流し漁業(FIP) / 広島県倉橋島垂下式カキ漁業(FIP) / 北海道マイワシサステナブル漁業(FIP) / 宮城県気仙沼ヨシキリザメ・メカジキはえ縄漁業(FIP) / 千葉県船橋市東京湾スズキまき網漁業(FIP) / 和歌山県那智勝浦町ビンチョウマグロはえ縄漁業改善プロジェクト(FIP) / 熊本県天草市マダイ漁業(AIP) / 宮城県女川町ギンザケ漁業(AIP)
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