日本の海域は、
恵まれて“いた”

海に囲まれた小さな島国でありながら、領海と排他的経済水域を合わせると、陸地面積の12倍、世界で6番目に広い海域を持つ日本。南北に長い日本列島の沿岸には黒潮(暖流)と親潮(寒流)が流れ、海岸線の地形も多様であることから、世界127種の海生ほ乳類のうちの50種、世界約1万5000種の海水魚のうちの3700種が生息している。まさに生物多様性の宝庫であり、“魚大国”として古くから豊かな魚食文化がはぐくまれてきました。
しかし、枯渇することなど想像もしなかった恵みの海は一転、現在、日本は陸・海ともに「生物多様性ホットスポット」(地球上でも特に生物多様性が高く、同時に脅威に晒されている地域)36カ所のうちの一つに指定されており、魚大国であったのは、すでに過去のことになりつつあります。

日本の漁業のいま

世界中の海で魚が
取れなくなっている!!

日本の漁獲量は40年間で
3分の1以下に減少

日本の漁業が抱える課題は山積している上に、もつれた糸のように複雑に絡み合っています。

法律が古かった
2020年に70年ぶりの漁業法改正。国内総漁獲量の80%が国による管理に替わったものの、多くの魚種がデータ不足で管理が追いつかない。
魚離れ
日本人が魚離れする一方で、海外では魚需要が急増。
地球温暖化
北極圏の海氷が急激に溶けている
海面水温の上昇
日本の海面水温の上昇率(+1.14°C/100年)は世界平均(+0.55°C/100年)の2倍 (参考)
海流が変わる
海流に合わせて魚の回遊ルートも変わる。
サンゴ礁や藻場の消失
魚が産卵したり稚魚を育てたりする隠れみのがなくなってしまう。
これまでの漁法では獲れない
海流に即した伝統的な漁法、食文化の衰退。
担い手不足
少子高齢化も一因。
生活様式の変化
高度経済成長期に、自然ありきの経済成長をしなかったため、海と人との関係性が崩れてきた。
沿岸開発
自然環境の開発によって魚のすみかや生物多様性が失われている
自然災害
異常気象や水害の増加
海の酸性化
アルカリ性の海が酸性に。海の二酸化炭素吸収能力(全体の約30%)が低下。
山が痩せる
都市集中による里山文化の衰退。
獲りすぎ
法規制や管理がゆるく必要以上に獲ってしまう。
生態系の崩壊 魚が育たない
日本近海の漁獲量が減少し続けている。

2025.8.31更新